精神障害の労災認定基準 パワハラ対策の法制化などを踏まえた検討を開始
厚生労働省から、令和元年(2019年)12月16日に開催された「第1回 精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」の資料が公表されました。
この検討会は、「心理的負荷による精神障害の認定基準について」(以下「認定基準」という。)について、その策定以降、働き方の多様化が進み、労働者を取り巻く職場環境が変化する中、令和元年6月にはパワーハラスメント対策が法制化されるなど、新たな社会情勢の変化も生じていることから、最新の医学的知見に基づき、専門的見地から認定基準について検討を行うために設置されたものです。
検討事項は次のとおりとされています。
●パワーハラスメント対策の法制化を踏まえた認定基準の検討
●精神障害に関する最新の医学的知見等を踏まえた認定基準の検討
●その他
初回である今回の検討会は、「現行の労災認定基準を前提としたパワーハラスメントの定義等の明確化を踏まえた出来事類型等の明確化」を主要な論点として進められました。
現行の認定基準では、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けたこと」が、心理的に負荷につながる出来事として規定されていますが、この辺りが、パワーハラスメントの定義等の明確化を踏まえて、より明確に、そしてより厳密に規定されることになりそうです。
なお、「セクシュアルハラスメントを受けたこと」は、既に心理的負荷につながる出来事として規定されていますので、その取扱いも考慮されることになりそうです。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<第1回 精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会/資料>
≫ https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08426.html