法人代表者が自らの事業場産業医を兼任することが禁止に
法人の代表者などが、自らの事業場の産業医を兼任することが禁止とする内容に厚生労働省令が改正されます(平成28年3月公布、平成29年4月1日施行予定)。
改正省令案のポイントとして、以下のように発表がありました。
「事業者は、産業医を選任するにあたって、法人の代表者若しくは事業を営む個人(事業場の運営について利害関係を有しない者を除く。)又は事業場においてその 事業の実施を統括管理する者を選任してはならないこととする。」
改正の理由として、産業医として選任できる者の事業場等における役職については、法又は労働安全衛生規則で制限は設けられていないため、企業の代表取締役、医療法人の理事長、病院の院長等が産業医を兼務している事例がみられるが、労働者の健康管理は一定の費用を伴うものであるため、事業経営の利益の帰属主体(以下「事業者」という。)を代表する者や事業場においてその事業の実施を統括管理する者が産業医を兼務した場合、労働者の健康管理よりも事業経営上の利益を優先する観点から、産業医としての職務が適切に遂行されないおそれが考えられるためとされています。
報道発表の詳細は、以下のURLからご覧いただけます。
厚労省HP「「労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱」について労働政策審議会から妥当との答申がありました」