きりん通信12月号/2018年 №40 ♦ 心配とは、行動の不足から起こるものである

【心配とは、行動の不足から起こるものである】

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きりん通信2018年12月号

2018年12月きりん通信NO.40(おもて)
働き方改革 主要改正規定は来年 4 月から順次施行
労働時間法制の見直しとして行われる改革は、大きくは以下の8つです。(施行日を明記しました)
今月は、2019 年施行の「働き方改革・労働時間管理編」をお休みして、2020 年から施行となる、「働き方改革・同一労働同一賃金編」に関連する高等裁判所の裁判例をお伝えします。
平成30年11月29日 臨時職員と正規職員との賃金差について労働契約法違反だとする裁判の、高等裁判所の判断が公表されました。「待遇差は不合理で違法」
使用者側に、約113万円の支払いが命じられました。
内容は、「産業医科大病院の女性事務職員は、30年以上勤務し業務に熟練しているにも関らず、同時期の正規職員の基本給と約2倍の差が生じていた」というものです。
平成25年の契約法の改正によって不合理な労働条件が禁じられた以降、月額3万円の支払いを命じたとのことです。
なお、この訴訟で問題となったような内容を含む同一労働同一賃金の問題に関しては、働き方改革関
連法により、2020 年度(中小企業は 2021 年度)から大幅に改正され施行されることになっています。
雇用形態に関わらない公正な待遇の確保として行われる改革は、以下の3つが軸になります。 
1. 待遇格差判断基準の定義づけ 2. 待遇差を明確に説明する義務 3. 行政による救済制度の整備
早めの就業規則の見直しがお勧めです。改正法が施行され「義務」となる前に、先取りで実施すると助成金の対象になる
事も多いです。違法になって訴えられて時間もお金も使うより、早めの雇用管理改善を目指し、助成金を貰えたら、気持ち
も金銭的にもどれほどプラスか分かりません。
キャリアアップ助成金では、「非正規社員に正社員と諸手当制度を同じくする」「同じ賃金テーブルを適用する」等を支給要件としたものが、数年前から実施されています。何事も早めの段取りは三文のお得ですね(^^♪
2018年12月きりん通信NO.40(うら)
使用者も、労働者も、やっぱり気になる隣の給与♪
厚生労働省から、「平成30 年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況」が公表されました(平成30 年11 月27 日
公表)。「賃金引上げ等の実態に関する調査」は、全国の民間企業における賃金の改定額、改定率、改定方法などを明らかにすることを目的に、毎年8 月に実施されるものです。
<2018年の調査結果>
●賃金を引き上げた企業割合・・・・・89.7%
●1人平均賃金の改定額・・・・・5,675円
●1人平均改定率・・・・・2.0%
厚生労働省統計調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/12-23.html
こちらから、産業別や、企業規模別の詳しい情報がご覧になれます。気になる方はご覧ください。
営業秘密管理指針(案)に対する意見公募が行われています(パブコメ)
企業が持つ秘密情報が不正に持ち出されるなどの被害にあった場合、企業は、不正競争防止法に基づいて、民事上・刑事
上の措置をとることができます。
しかし、そのためには、その秘密情報が、不正競争防止法上の「営業秘密」として管理されていることが必要となります。
「営業秘密管理指針」は、そのような不正競争防止法による保護を受けるために必要となる最低限の水準の対策を示すもの
です。不正競争防止法においての「営業秘密」とは、以下の3 要件を満たしたものです。
① 秘密として管理されている・・・「秘密管理制」
② 生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報・・・「有用性」
③ 公然と知られていないもの・・・「非公開性」
同法の改訂にあたっての意見公募は平成 30 年 12 月 21 日までとなっています。
◆◆◆◆◆偉人の名言◆◆心配とは、行動の不足から起こるものである。◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
私事ですが、今年12月は、社労士開業10周年となります。初めての訪問に汗をかき、初めての契約
に足を震わせていました。社労士会川口支部で4年間務めさせて頂いた理事を、今期限りとし、この先1
0年は、また新たなステージを描いてきりん事務所の組織化を目指そうと思います。
今月の偉人の名言は、元プロ野球監督の野村克也でした