きりん通信1月号/2019年 №41【本年の書初め-革新-】

【本年の書初め-革新-】

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きりん通信2019年1月号

2019年1月きりん通信NO.41(おもて)
パワハラ防止措置を義務化すべき 労政審の分科会で方向性を示す
平成 30 年 11 月に「パワハラ防止措置の義務化」に関する話題を、多くの報道機関が取り上げていました。
その話題の源は、平成 30 年 11 月 19 日に開催された「第 11 回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」。パワハラについて、今後の取りまとめに向けた方向性が示されています。そのポイントを確認しておきましょう。
パワーハラスメント防止対策等の在り方について(取りまとめに向けた方向性)
【パワハラ防止対策等の方向性の具体的内
容】<職場のパワーハラスメントの防止対策について>
●職場のパワーハラスメントを防止するため、事業主に対して職場のパワーハラスメントを防止するための雇用管理上の措
置を講じることを法律で義務付けるべきではないか。
●事業主に対して措置を義務付けるに当たっては、男女雇用機会均等法に基づくセクシュアルハラスメント防止の指針の内容を参考としつつ、職場のパワーハラスメントの定義や事業主が講ずべき措置の具体的内容等を示す指針を策定すべきではないか。
●男女雇用機会均等法に基づくセクシュアルハラスメント防止対策と同様に、職場のパワーハラスメントに関する紛争解決のための調停制度や、助言や指導等の履行確保のための措置について、併せて法律で規定すべきではないか、など。
なお、防止対策の前提にもなる「職場におけるパワーハラスメントの定義」についても、次のような方向性が示されています。
職場におけるパワーハラスメントの定義については、次の3つの要素を満たすものとしてはどうか。
①優越的な関係に基づく
②業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により
③就業環境を害すること(身体的若しくは精神的な苦痛を与えること)
★パワハラ防止措置の義務化が決まったかのような報道もありましたが、実際には、まだ方向性が示された段階で、本格的な議論はこれからといったところです。労働者側は義務化を切望していますが、使用者側は慎重なスタンスをとっているという感じのようで、今後、双方の意見をどのように取りまとめていくのかがポイントになりそうです。
同分科会では、そのほか、「セクハラ」や「カスハラ(顧客や取引先等からの著しい迷惑行為)」についても、今後の取りまとめに向けた方向性が示されました。この分科会では、パワハラをはじめ、企業実務に大きな影響を及ぼす事項の議論が進められています。動きがありましたら、すぐにお伝えします。
同一労働同一賃金に関する指針の案などについて、労政審が妥当と答申
平成 30 年 11 月 27 日に開催された「第 15 回労働政策審議会 同一労働同一賃金部会」において、正社員と非正規
労働者の不合理な待遇格差を是正する「同一労働同一賃金」に関する指針の案などが提示され内容はほぼ固まったということになります。正式決定後、2020 年度(派遣事業主以外の中小企業は 2021 年度)から施行されることになっています。その内容を踏まえたアドバイスなどをさせていただきますので、気軽にお声掛け下さい。
2019年1月きりん通信NO.41(うら)
働 き方改革関連法-時間外労働の上限規制
指針の正式名称は、「労働基準法第 36 条第1項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき
事項等に関する指針(平成 30 年厚生労働省告示 323 号)」。
次のような留意事項が定められています。
● 使用者は、36協定の範囲内であっても労働者に対する安全配慮義務を負うことに留意しなければならない。また、労
働時間が長くなるほど過労死との関連性が強まることに留意しなければならない。
● 限度時間を超えて労働させる必要がある場合は、できる限り具体的に定めなければならない。この場合にも、時間外
労働は、限度時間にできる限り近づけるように努めなければならない。
● 限度時間を超えて労働させることができる時間に係る割増賃金の率を定めるに当たっては、当該割増賃金の率を、時
間外労働について法 37 条1項の政令で定める率(2割5分以上)を超える率とするように努めなければならない。
● 有期雇用労働者などで、1か月未満の期間で労働するものの時間外労働については、次の「目安時間*」を超えない
ものとするように努めなければならない。*目安時間➡1週間:15 時間 | 2週間:27 時間 | 4週間:43 時間
● 休日労働の日数及び時間数をできる限り少なくするように努めなければならない。
● 限度時間を超えて労働させる労働者の健康・福祉を確保するための措置について、次の中から協定することが望まし
いことに留意しなければならない。
① 医師による面接指導
② 深夜業の回数制限
③ 終業から始業までの休息時間の確保(勤務間インターバル)
④ 代償休日・特別な休暇の付与
⑤ 健康診断
⑥ 連続休暇の取得
⑦ 心とからだの相談窓口の設置
⑧ 配置転換
⑨ 産業医等による助言・指導や保健指導
★この指針について、労働基準法において、「労使当事者は、当該 36 協定(時間外・休日労働協定)の内容が指
針に適合したものとなるようにしなければならない。」とされており、また、「行政官庁(労働基準監督署長)は、
指針に関し、労使当事者に必要な助言及び指導を行うことができるものとし、当該助言及び指導を行うに当たっ
ては、労働者の健康が確保されるよう特に配慮しなければならない。」とされています。
この指針の内容に沿って、労基署の指導が行われることになりますので、必ずチェックしておきたいところです。詳しい内容につきましては、気軽にお声掛け下さい。なお、上限規制は、平成 31(2019)年4月から施行されますが、中小企業への適用はそこから1年遅れとなります。しかし、中小企業においても早めに準備しておく必要があるでしょう。助成金を利用できる可能性もありますので、是非、ご相談ください。
◆書初め◆ 2001 年から続けているお正月の習慣ですが、書初めを書いています。何年続けても字の方は一向に上達しませんが、お手本もなく書いた自分の字を、よく見る場所に掲示しています。
毎日眺めて生きていると、不思議とその字に準えた 1 年になるもので不思議です。
「意識を変えれば人生が変わる」きっと年頭の決意を書いて、そして何度も見ることで「意識」を変える事が出来るのだと思います。 本年もよろしくお願い致します!(^^)!