きりん通信8月号/2018年 №36 ♦改革を実行するということは、まず改革にあたる者が、自分を変えることだ

【改革を実行するということは、まず改革にあたる者が、自分を変えることだ】

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きりん通信2018年8月号

2018年8月きりん通信NO.36(おもて)
働き方改革関連法案が遂に成立 主要改正規定は来年4月から順次施行
公布日(本年7月6日)から、旧雇用対策法の改正が施行されましたが、これは、「働き方改革に係る基本的考え方を明ら
かにする」といった内容となっています。
平成31(2019)年4月1日施行となるのは、大きくは以下の8つです。
1. 残業時間上限規制 2. 勤務インターバル制度 3. 有給休暇5 日間付与の義務化
4. 60 時間超残業50%割増 5. 労働時間管理の厳重化 6. フレックスタイム制の拡充
7. 高度プロフェッショナル制度
8. 産業医・産業保健機能の強化
今月は 1.残業時間上限規制 について解説します。
① まずは大原則をおさえて下さい。労働時間の上限は
「8h/日・40h/週」 →36 協定を締結し、労働基準監督署へ届出 →残業を命じることが出来る!
② 命じることができる残業時間の上限は、
「15h(14h )/週 ・45h(42h )/月 ・360h(320h )/年」 ※( )は1年変形労働時間制適用者
③ 臨時的な特別の事情として、36協定の特別条項で定めることが出来る残業時間の上限は、
「100h/月 ・ 80h/複数月平均 ・ 720h/年」 
平成31年4月1日施行が決定しました。
また、今まで残業時間の上限規定が適用されなかった下記の業種にも、5年間の猶予期間をおき、2025年に適用が決定。
●運送業(特例:960h/年) ●建設業 ●医師 ●砂糖製造業
③の臨時的な特別な事情がある場合でも、絶対的な上限を設けたのが、今回の大きな改革です。今までは、無制限でした。
※ 同一労働同一賃金に関する施行日は、1 年遅れて 2020 年4 月1日施行となります。
平成29年度 “過労死・過労自殺の労災支給決定を受けた人は190人”
「過労死等の労災補償状況 平成29年度」~平成30年7月6日公表~
過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患、仕事による強いストレスなどが原因で発病した精神障害
脳・心臓疾患の原因№1は 「 長時間労働 」、 精神障害の原因で一番多いのは、「 嫌がらせ・いじめ 」です。
長時間労働も、いじめ嫌がらせも、事業主の「安全配慮義務」の一環です。常にチェックしていきましょう!
2018年8月きりん通信NO.36(うら)
最低賃金は毎年10 月に改定されます。7 月26 日改定案が公表
7 月に最低賃金改定額の目安が公表され、ほぼ目安どおりに決定することが多い最低賃金。今年の目安は以下の通りです。
27円増額・・・埼玉 千葉 東京 神奈川 愛知 大阪
26円増額・・・茨城 栃木 富山 山梨 長野 静岡 三重 滋賀 京都 兵庫 広島
25円増額・・・北海道 宮城 群馬 新潟 石川 福井 岐阜 奈良 和歌山 岡山 山口 徳島 香川 福岡
23円増額・・・青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄
安倍政権では、最低賃金全国の加重平均 を 1,000円まで引き上げることを掲げています。来年には東京の最低賃金は1,000 円を超えそうですね。
毎年10月には各都道府県の最低賃金が改定し、社会保険料も定時決定により改定があります。給与計算にご注意下さい!!
きりんのホームページトピックス抜粋
●平均寿命 男女とも最高更新 世界で女性2位 87.26歳、男性3位 81.09歳
●自動車事故対策費補助金の申請受付を開始(国交省)
~バス、タクシー、トラック運送事業者等の交通事故防止のための先進的な取組等を支援~
●大手企業の平成30 年の夏のボーナス 最終集計でも過去最高(経団連の調査) 「95万3905円」
●介護保険の利用者負担 3割負担の基準を定めた政令を公布-平成30 年7月19 日
●建設現場 【週休2日工事の普及拡大】 建設業の働き方改革について議論
公共工事において、週休2日工事の導入や件数拡大、労務費等の割増補正分の請負代金への反映
●賃金等の消滅時効 これまでの意見等を踏まえた議論を公表-平成30 年6月12 日公表
賃金債権の消滅時効が2年か5年か。とても大きな問題です。5年になった場合、未払い残業請求も5年分となります。
●東京オリンピックに合わせ、3祝日を移動 特別措置法が成立
2020 年、海の日は7 月23 日、体育の日は7 月24 日、山の日は8 月10 日になります。また、体育の日は「スポーツの日」に。
◆偉人の名言◆◆ 改革を実行するということは、まず改革にあたる者が、自分を変えることだ ◆◆ 
働き方改革という言葉は浸透しているでしょうか? 時代が変われば自ずと時代に合わせて変わらざるを得ずに、変わっていくことが多いのでしょう。一歩早く気付き、一足先に自分が変わる事が重要なのかなぁと思います。
今月の名言は、昭和初期に生まれ、東京都庁政策室長を歴任し、昭和54 年に作家へと転身した 童門冬二さん でした