2030年代半ばまでに最低賃金1,500円を目指す 直ちに講ずる賃上げに向けた支援の方向性も示す(新しい資本主義実現会議)

令和5年8月31日、首相官邸において「第21回 新しい資本主義実現会議」が開催されました。

 今回の会議では、賃金や投資を含む成長と分配の好循環の進め方について、議論が行われました。

 この日の議論を踏まえ、議長である岸田総理は、次のようにコメントしています。


●今年の賃上げ率は3.58パーセント、中小企業に限っても3.23パーセントであり、30年ぶりの高水準となった。

●また、今年度の最低賃金額は全国加重平均1,004円となり、目標の1,000円超えを達成した。
最低賃金については、さらに着実に引き上げを行っていく必要があり、引き続き、公労使三者構成の最低賃金審議会で、毎年の賃上げ額についてしっかりと議論していただき、その積み上げにより2030年代半ばまでに、全国加重平均が1,500円となることを目指していく。

●賃金及び最低賃金の安定的な引き上げが必要であり、そのためには中小・小規模企業の労務費の円滑な転嫁が必要。年内に発注者側のあるべき対応を含め、詳細な指針を策定・公表し、周知徹底を行う。

●また、賃上げに向けた中小・小規模企業の支援のため、直ちに、事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金及び業務改善助成金について、要件緩和を実施する。
現場の意見を踏まえ、今後取りまとめる新たな経済対策において省人化・省力化投資の支援措置などの抜本強化も図る。

●さらに、国内投資促進に向けたさらなる政策的対応として、初期投資コストやランニングコストが高い分野について集中的に支援する税制や、知的財産の創出に向けた研究開発投資を促す税制を検討するとともに、新たな経済対策において、地方において賃上げが可能となるよう、中堅・中小企業による投資促進策を強化する。


 これらにより、賃金や投資を含む成長と分配の好循環を拡大していくこととしています。

 詳しくは、こちらをご覧ください。

<第21回 新しい資本主義実現会議を開催しました>
首相コメント:
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202308/31shihon.html

資料:
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai21/gijisidai.html