給与所得控除の見直しなど、来年度改正方針を表明(自民税調会長)
自民党の宮沢洋一税制調査会長は、11月13日、日本記者クラブで記者会見を行い、収入の多い会社員や年金受給者に対する所得税増税を平成30年度税制改正で検討する方針を表明しました。
会長は、現在の日本の給与所得控除は「世界的に見ても、かなり高い」、高所得を得ている富裕高齢者の年金控除も「若い人に比べて、恵まれた税制になっていることは確か」などと述べ、高額所得者の給与所得控除の上限額や、年金控除額の引き下げなどを目指すとのことです。
ただし、生活への影響に配慮し「最終的な形で、改革方針を示すか、10年、20年で見たときの改革の第1弾にするのかを見据え、作業を進めたい」と慎重に検討する考えを示しています。
また、高齢化が進む中小企業の若返りを促すための「事業承継税制」の拡充や、賃上げ率が高い企業の法人税を優遇する措置の拡充にも意欲を見せています。
今後、自民党の税制調査会は、11月14日の非公式幹部会から検討を本格化させ、年末にまとめる来年度の税制改正大綱に盛り込むことをめざすとのことです。
今後の動向に注目です。
〔参考〕日本記者クラブ会見リポート(公益社団法人 日本記者クラブウェブサイトへリンク)
https://www.jnpc.or.jp/archive/conferences/34976/report
※会見時の写真が掲載されています。