短期間(2週間以上)の育休にも保険料免除を適用する案などを示す(社保審の医療保険部会)

厚生労働省から、令和2年11月26日に公表された「第135回 社会保障審議会医療保険部会」の資料が公表されました。

前回から引き続き医療保険制度改革について議論が行われました。
今回は、「後期高齢者の窓口負担の在り方」等のほか、「育児休業中の保険料免除」、「傷病手当金」についても、見直しの方向性が提示されています。

後期高齢者の窓口負担の在り方については、75歳以上の医療費窓口負担を1割から2割へ引き上げることにより、現役世代の負担がどれぐらい減るのか、試算結果が公表されたことが話題になっています。

育児休業中の保険料免除については、「育児休業等を開始した⽇の属する⽉からその育児休業等が終了する⽇の翌⽇が属する月の前月までの期間」が対象となっています。
そのため、⽉末時点で育児休業を取得している場合には、当⽉の保険料が免除される⼀⽅、⽉途中に短期間の育児休業を取得した場合には、保険料が免除されないという不公平が⽣じています。
そこで、育休開始日の属する月については、その月の末日が育休期間中である場合に加えて、取得のタイミングによらずその月中に一定以上(2週間以上)育休を取得した場合にも保険料を免除することとしてはどうか、といった案が示されています。

健康保険における傷病手当金については、支給開始から最大1年6か月支払われますが、途中で出勤して給与があった期間は支給されません。
これでは、がん治療などのために入退院を繰り返す場合や、再発した場合に、患者が柔軟に利用できないという指摘があることから、共済組合の傷病手当金のように、支給期間(支給日数)が通算で1年6か月に達するまで支給することとしてはどうか、といった案が示されています。

さまざまな検討が行われていますので、今後の医療保険制度改革の動向から目が離せませんね。

詳しくは、こちらをご覧ください。
<第135回 社会保障審議会医療保険部会/資料>
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15049.html