大手広告会社の過労自殺・違法残業事件 法人の略式起訴で捜査終結の見通し

「新入社員が過労自殺した大手広告会社の違法残業事件で、地方検察庁(東京地検)が法人としての同社を労働基準法違反の罪で略式起訴する方針を固めた」という報道がありました。
なお、同社の幹部や上司ら書類送検された社員は、違法な長時間労働をさせたと認定した上で、不起訴処分(起訴猶予)とする方針。同社の3支社でも違法残業をさせたとして社員が書類送検されたが、これについても不起訴処分(起訴猶予)とし、捜査は終結する見通しとのことです。

この事件、一昨年12月に過労自殺が起こり、昨年9月に労災認定。これにより世間の注目を集め、その後、厚生労働省が過重労働撲滅特別対策班を投入し強制調査。昨年の暮れから本年にかけて書類送検が相次ぎ、社会問題にまで発展しました。

労使協定の上限を超える違法な長時間労働をさせたことが原因で、過労自殺に至ったということで、この事件を契機に、「時間外労働の上限規制(罰則付き)」の議論が本格化したといってもよいでしょう。

今後、このような事件が起こらないことを願うばかりです。

〔確認〕この事件の渦中で、「『過労死等ゼロ』緊急対策」を講ずることとされ、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインの策定」、「労働基準関係法令違反に係る公表(書類送検された企業の企業名などの公表)」などのが実施されています。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<長時間労働削減に向けた取組>
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/151106.html

※労働基準関係法令違反に係る公表については、原則として毎月1回は更新されることになっており、最近では、今月20日に更新されています。