70歳までの就業機会の確保 主な検討課題を整理
厚生労働省から、令和元年(2019年)10月25日に開催された「第89回 労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会」の資料が公表されました。
今回の部会の議題は、高齢者の雇用・就業機会の確保などです。
注目は、「70歳までの就業機会の確保」。
これについては、 令和元年6月に閣議決定された「成長戦略実行計画」や「骨太の方針」にも盛り込まれていますが、それを具体化するための検討が進められています。
〔確認〕70歳までの就業機会の確保
65歳から70歳までの就業機会確保については、多様な選択肢を法制度上整え、当該企業としては、そのうちどのような選択肢を用意するか、労使で話し合う仕組み、また、当該個人にどの選択肢を適用するか、企業が当該個人と相談し、選択ができるような仕組みを検討する。
法制度上整える選択肢のイメージは、次のとおり。
① 定年廃止
② 70歳までの定年延長
③ 継続雇用制度導入
④ 他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への再就職の実現
⑤ 個人とのフリーランス契約への資金提供
⑥ 個人の起業支援
⑦ 個人の社会貢献活動参加への資金提供
政府は、上記のような70歳までの就業機会の確保を企業の努力義務とする高年齢者雇用安定法の改正案を、来年の通常国会に提出する方針です。
今後の動向に注目です。
また、今回の部会では、「高齢者の雇用に関する調査結果【速報値】」も紹介されています。
たとえば、65歳以降に仕事をする場合の希望する働き方(就業形態等)について、「パート・アルバイト」と答えた方が約4割、「正社員」と答えた方は約2割となっていることが明らかにされています。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<第89回 労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会/資料>